投稿日:2025年09月02日

糸リフト(スレッドリフト)は、医療用の糸で顔のたるみを引き上げてリフトアップを目指す切らない美容治療です。治療直後から引き締め効果を実感しやすいのが特徴ですが、ダウンタイム中はさまざまな症状が現れるため、患部に負荷をかけないよう過ごし方に気を付ける必要があります。
この記事では、糸リフトのダウンタイムと経過、注意点などを紹介します。糸リフトを検討している方はぜひご一読ください。
糸リフトのダウンタイムはどれくらい?

糸リフトのダウンタイムや変化には個人差がありますが、多くの場合1ヶ月ほどで症状が落ち着き、自然な見た目になります。引き上げ直後から効果を実感しやすく、糸の種類や肌の状態によって6ヶ月〜3年程度の持続が期待できる治療です。長持ちさせたい場合は定期的なリフトアップが推奨されます。
糸リフト治療後の経過

糸リフトの治療後は、以下の過程を経て回復・完了に向かいます。経過には個人差があるため、目安としてご覧ください。
治療直後
治療直後は、局所麻酔が切れて痛みや腫れが生じるケースが多いです。麻酔の効果が切れるまでは、麻酔液の水分量によってむくみを感じやすくなります。糸の挿入口に内出血やあざがみられるケースもあります。症状がつらい場合は、医師の指示に従って症状を緩和させる薬を使用してください。
治療後2〜3日
治療後2〜3日は腫れや引きつれを強く感じるケースが多く、表情が強張り口が開けづらい状態になります。内出血が濃く現れることがありますが、多くはメイクで隠せる程度です。また、腫れやむくみはこの時期にピークを迎える傾向があります。治療後1週間までは症状が強く出る可能性が高いですが、時間経過とともに治まる場合がほとんどです。針の跡も次第に目立ちづらくなります。
治療後1〜2週間
治療後2週間ほどで、腫れや引きつれ感が落ち着いてきます。内出血も落ち着きますが、濃く現れていた場合は自然な色に戻るまで3週間ほどかかる可能性があります。肌の状態は安定に向かい、リフトアップ効果がより実感できるため、フェイスラインが引き締まってきたと感じられる時期です。口を開ける際の違和感も軽減されますが、患部にダメージを与えないように引き続き注意する必要があります。
治療後3〜4週間
治療後4週間(約1ヶ月)経過するとほぼすべての症状が改善され、糸が肌に馴染んで引き上げ効果が安定します。糸リフトの作用でコラーゲンが生成され、肌にハリや弾力が生まれるといった効果も期待できます。ダウンタイムはほぼ終了となり、日常生活への支障もほとんどありません。治療後1ヶ月経過した時点で治らない症状がある場合は、一度クリニックに相談しましょう。
治療後2ヶ月
治療後2ヶ月経過すると、皮下組織の再編成が完了し、糸が組織に馴染み、仕上がりが定着してくる時期です。引き締まった自然なフェイスラインが若々しい印象を作り出すため、仕上がりに満足感を得られる患者様が多いです。糸の種類や本数によって期間は前後しますが、この時期が仕上がりの1つの目安と考えてよいでしょう。
糸リフトのダウンタイム中に現れる症状

糸リフトのダウンタイム中は、以下の症状が現れます。
- 腫れ・むくみ
- 痛み
- 引きつれ感
- 内出血
- 口の動かしにくさ
個人差があるため、ここでは主な5つの症状について解説します。
腫れ・むくみ
治療後数日は腫れやむくみが目立ち、特に糸の挿入口には症状が顕著に現れます。麻酔が切れ、ダメージを受けた肌の炎症が落ち着くにつれて、自然に引いていきます。気になる場合は患部を冷やすと症状が和らぎますが、冷やしすぎは血行不良につながるため、注意が必要です。
痛み
糸が馴染むまで、挿入口や糸が入っている部分に鈍痛を感じる場合があります。笑ったり刺激を与えたりした際に痛みやすいため、うつ伏せ寝や頬杖、顔を強くこする行為は避けましょう。痛みの強さには個人差がありますが、ピークは術後2〜3日であることが多く、腫れなどが引くにつれて和らいでいきます。通常は1週間ほどで落ち着きますが、痛みが強くなっていく場合や長引く場合は医師に相談してください。
引きつれ感
糸によって皮膚を引き上げるため、表情を作ったり口を動かしたりした場合に頬の引きつれ感や違和感を覚えます。多くの場合、1週間ほどで糸が馴染み始め、1ヶ月後にはほとんど気にならなくなります。違和感が強い場合や肌トラブルに発展した場合は医師に相談しましょう。
内出血
皮下の細い血管が傷つくことで、内出血が生じる場合があります。糸リフトを受けた多くの方に見られる症状の1つです。赤紫色のあざが糸の挿入口に出現するケースが多く、1〜2週間ほど経過すると目立たなくなります。気になる場合はメイクでカバーが可能です。
口の動かしにくさ
引きつれ感によって口が開けにくい・動かしにくい場合があります。食事や会話の際に違和感がありますが、無理矢理口を開けると糸がズレたり、コグ(糸の突起)が外れたりする可能性があるため注意が必要です。口の動かしにくさはストレスになりますが、多くの場合1週間ほどで落ち着いてくるため、負荷をかけないように気を付けて過ごしましょう。
糸リフトのダウンタイム中の過ごし方

糸リフトのダウンタイム中は、以下の5点に注意して過ごしましょう。
- 患部に負荷をかけない
- 腫れや痛みが気になる場合は冷やす
- 血行を促進する行為は避ける
- 口を大きく開けない
- 仰向けで寝る
それぞれ詳しく解説します。
患部に負荷をかけない
患部を触ったり刺激を与えたりすると、糸リフトの仕上がりに影響するおそれがあります。スキンケアの際は、負荷をかけないように優しく行いましょう。顔のマッサージはしばらく控え、強い力を加えるのは治療後2ヶ月ほど経過して糸が安定するまで避けてください。
腫れや痛みが気になる場合は冷やす
腫れ・痛み・内出血が気になる場合は、患部を冷やして様子をみましょう。冷やしすぎや押し付けすぎに注意が必要です。治療直後の傷口はデリケートなため、感染や炎症を避けるためにも手や保冷剤などが直接触れないように気をつけましょう。
血行を促進する行為は避ける
アルコール・激しい運動・熱いお風呂(サウナ)は血行を促進して、症状を悪化させる可能性があります。治療後1週間ほど経過して腫れが治まるまでは避けましょう。患部や身体全体を温めないように意識して安静に過ごしてください。
口を大きく開けない
術後に口を大きく開けてしまうと、挿入した糸に予期せぬ負担がかかり、痛みや引きつれ感が強くなることがあります。
例えばあくびの際は口を開けすぎないように意識し、歯科治療はダウンタイムを避けて受けましょう。術後1ヶ月は口を大きく開けないように特に注意して過ごしてください。
仰向けで寝る
横向きやうつ伏せは、患部に圧力をかけるため、糸のズレや腫れ・むくみを悪化させる可能性があります。そのため、糸リフトのダウンタイム中は仰向けで寝るように心掛けましょう。頭を少し高くすることで、血行を促進して腫れやむくみを防止する効果が期待できます。
まとめ
糸リフトは、腫れやむくみなどの目に見える症状のほかに痛みや引きつれ感を伴う美容医療です。適切なケアでダウンタイムを乗り越えれば、たるみが引き上げられ、すっきりとしたフェイスラインを目指せます。
ダウンタイムが心配だけど糸リフトを受けてみたいと考える方は、ぜひTCBスキンクリニックにご相談ください。患者様一人ひとりのお悩みに合わせた糸リフトのメニューをご提案いたします。
本ページの監修医師
TCBスキンクリニックでは、しわやたるみを改善するエイジングケア治療、理想のフェイスラインにこだわった小顔治療、メスを使わない身体への負担が少ないプチ整形など、さまざまなメニューをご用意しております。患者様がリラックスしてご相談いただける環境を整え、丁寧なカウンセリングを通じて一人ひとりに適したプランをご提案いたします。「顔の印象を変えたい」「理想の見た目に近づきたい」など、治療に関するご要望がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。皆様のご来院をお待ちしております。
【新宿東口院】

経歴
- 東京女子医科大学医学部 卒業
- 順天堂大学附属順天堂医院 皮膚科
- 越谷市立病院 皮膚科
- 東京曳舟病院 皮膚科
- 同愛会病院 皮膚科
- 東京中央美容外科 新宿東口院 副院長
- 東京中央美容外科 渋谷西口院 院長
- 東京中央美容外科 秋葉原院 院長
- 東京中央美容外科 新宿東口院 院長
備考
- 日本皮膚科学会 正会員
- 日本医師会 認定産業医
- 日本美容医療学会(JAPSA) 会員