ほくろを取るとガンになる?その真実とほくろ除去の治療法やアフターケアについて解説

投稿日:2025年02月14日

ほくろを取るとガンになる?その真実とほくろ除去の治療法やアフターケアについて解説

「ほくろを取るとガンになる」という噂を聞いたことがありませんか?
この情報が本当かどうか気になり、不安でほくろ除去をためらっている方も多いかもしれません。実際には、ほくろ除去がガンを引き起こすという医学的な根拠はありません。
しかし、誤った知識や自己判断での処置はリスクを伴う可能性があります。
本コラムでは、ほくろ除去とガンの関係性やほくろ除去の治療方法、アフターケアなどをわかりやすく解説します。
正しい知識を得ることで、美容と健康を両立させましょう。

「ほくろを取るとガンになる」という噂の真相

まず、「ほくろ」と「皮膚がん(メラノーマ)」は全く異なるものです。
また、ほくろ除去がガンを引き起こすという医学的な根拠はありません。
ほくろはメラニン色素を持つ細胞が局所的に集まったものを指します。通常は良性で、健康に悪影響は与えません。
ただし、まれに「異型ほくろ」と呼ばれる特徴的なほくろが、皮膚がん(メラノーマ)に進行するケースがあります。その場合、ほくろの形や色に明らかな変化が見られることが多いため、早期発見が重要です。
一方で、皮膚がん(メラノーマ)はメラニン色素を作る色素細胞が悪性化した状態です。進行が急速で、転移する可能性もあります。発症数は日本人だと、10万人あたり1〜2人とされています。

「ほくろを取るとガンになる」という噂の発端はなに?

噂が広まった背景には、いくつかの要因があります。誤解が広がると、不安や恐れを抱く方が増えてしまいます。ここでは、噂が生まれた可能性のある原因を説明します。

自己判断でのほくろ除去

自己処理によるリスクが原因で「ほくろを取るとガンになる」という誤解が広まったと考えられます。ほくろが気になると、自己判断で取り除こうとする方もいますが、これには大きなリスクを伴います。特に、悪性の可能性があるほくろを自己処理してしまうと、医師がほくろの性質を正確に診断する機会を失ってしまいます。
悪性のほくろが見逃されて進行すると、治療が遅れ、命に関わる可能性もあるため、医師による診断と適切な対応が不可欠です。

偶然のタイミングで誤解が生じる

その他にも偶然のタイミングで誤解が生じる場合もあります。例えば、もともと悪性化のリスクを持っていたほくろを除去した後、ガンが発見されることがあります。このような場合、「ほくろを取ったからガンになった」と思われがちですが、実際には、ほくろが悪性化していたため、後になってガンが発見されたという流れが正しい解釈です。
つまり、ほくろを取ったことが直接の原因ではなく、もともと存在していたほくろに悪性の兆候があったことが影響しています。
このようなタイミングのずれや情報の誤解が原因で、「ほくろを取るとガンになる」という誤解が広がったと考えられます。

医療機関でのほくろ除去の治療方法は?

医療機関でのほくろ除去は、安全性や仕上がり、再発の防止なども重視されます。治療方法は、ほくろの大きさや位置、形状などによって異なり、医師が適切な治療方法を提案します。
ここでは、ほくろ除去で用いられる主な治療方法を解説します。

レーザー治療

レーザー治療は、極細のレーザーで肌表面に小さな穴を無数に開け、組織の再生を促すことでほくろを取り除く治療法です。CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)やピコレーザーなどが用いられます。直径1ミリ以下で盛り上がりの少ないほくろを除去したい方に適しており、メスを使用しないため、傷跡が残りにくい点が特徴です。

電気メスによる表面分解法

電気メスによる表面分解法は、電気メスの熱を利用してほくろの表面を削り取る治療法です。レーザー治療や切開法では難しい深部に位置するほくろや、切開できない部位にあるほくろにも対応できます。
また、治療と同時に止血を行うため、出血がほとんどありません。盛り上がりのある直径6ミリ以下のほくろに適しています。

切開法

切開法は、ほくろの周りを木の葉状に切開して根っこから取り除く治療法です。再発のリスクが低く、手術後の腫れがほとんどない点が特徴です。直径6ミリ以上の大きなほくろに適しています。

くり抜き法

くり抜き法は、ほくろの形に合わせて周りを円形にくり抜き、除去する方法です。
術後は縫合が不要で、軟膏やテープで傷口を保護するため、身体への負担が少ない点がメリットです。直径が6ミリ以下で、比較的皮膚の奥深くまでメラニン色素が影響しているほくろに適しています。

医療機関でのほくろ除去後に気を付けることは?

ほくろ除去後は、肌が敏感でデリケートな状態になっています。患部の回復を促し、トラブルを防ぐためには、正しいアフターケアが不可欠です。
以下に、特に重要なアフターケアのポイントを紹介します。

色素沈着や傷跡を目立たなくするための紫外線対策

ほくろ除去後は、肌が非常にデリケートな状態です。紫外線を浴びることで色素沈着や傷跡が目立ちやすくなります。外出時には、必ず日焼け止めを使用し、できるだけこまめに塗り直すようにしましょう。
また、紫外線から肌を物理的に守るために、つばの広い帽子や日傘の使用も効果的です。長時間外にいる場合は、直射日光を避けるために日陰を選ぶか、屋内にいる時間を増やすように心がけましょう。

炎症や感染症予防のために患部を刺激しない

ほくろ除去後の患部は非常に敏感で、刺激を与えると炎症や感染症の原因になります。炎症や感染症を引き起こすと、傷跡が悪化する恐れもあるため、患部には直接触れず、常に清潔を保ちましょう。
また、肌への刺激を避けるためにスキンケアは優しく行ってください。敏感肌向けに作られたスキンケア用品の使用をおすすめします。
さらに、患部がかゆくなる場合がありますが、引っ掻いたり擦ったりはしないでください。かゆみが気になるときは、冷やしたり、かゆみ止めを使用しましょう。

定期的なセルフチェックで異常を見逃さない

ほくろの異常を見逃さないためには、定期的なセルフチェックが重要です。
以下に悪性の可能性が考えられるほくろの特徴を解説します。
これらの特徴が1つでも当てはまる場合は、医療機関の診察を受けましょう。

  • 形状 :左右非対称
  • 境界線:ギザギザで不明瞭
  • 色  :均一でなく、黒や茶色以外の色が混ざっている
  • 大きさ:直径が6ミリ以上
  • 進行 :短期間で急激に変化する

まとめ

「ほくろを取るとガンになる」という噂は誤解であり、実際にはほくろ除去がガンを引き起こす直接的な要因になることはありません。
しかし、自己判断でのほくろ除去はリスクが高く、医師による診断と適切な治療が重要です。ほくろ除去後は紫外線対策を徹底し、患部への刺激を避けてください。正しいアフターケアをきちんと行い、患部の回復に努めましょう。
また、ほくろの悪性化を早期発見できるよう、定期的なセルフチェックを行ってください。

本ページの監修医師

TCBスキンクリニックでは、しわやたるみを改善するエイジングケア治療、理想のフェイスラインにこだわった小顔治療、メスを使わない身体への負担が少ないプチ整形など、さまざまなメニューをご用意しております。患者様がリラックスしてご相談いただける環境を整え、丁寧なカウンセリングを通じて一人ひとりに適したプランをご提案いたします。「顔の印象を変えたい」「理想の見た目に近づきたい」など、治療に関するご要望がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。皆様のご来院をお待ちしております。

TCBスキンクリニック
【新宿東口院】
院長 高柳 佑衣子
詳しいプロフィールを見る
高柳 佑衣子 医師
経歴
東京女子医科大学医学部 卒業
順天堂大学附属順天堂医院 皮膚科
越谷市立病院 皮膚科
東京曳舟病院 皮膚科
同愛会病院 皮膚科
東京中央美容外科 新宿東口院 副院長
東京中央美容外科 渋谷西口院 院長
東京中央美容外科 秋葉原院 院長
東京中央美容外科 新宿東口院 院長
備考
日本皮膚科学会 正会員
日本医師会 認定産業医

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