投稿日:2025年08月05日

「ほくろが自然に消えた」と感じた経験がある人もいるかもしれません。
しかし、ほくろは医療機関で適切な治療を受けない限り、自然に消えることは基本的にありません。本記事では、ほくろが自然に消えない理由を解説し、正しい除去方法を紹介します。
ほくろの発生メカニズムと見た目の変化
ほくろが自然に消えたように感じても、単なる見かけの変化や、一時的に目立たなくなっているだけかもしれません。ここではほくろの発生メカニズムを踏まえて、自然に消えたと感じる理由を説明します。
ほくろの発生メカニズム
ほくろは、メラニン色素を作る「メラノサイト」が変化した母斑細胞が集まって発生します。ほくろが黒く見える理由は、メラニン色素を生産する母斑細胞が肌に蓄積するためです。
通常、体内のメラニン色素は徐々に代謝されていきますが、母斑細胞はメラニン色素の産生を促すため、一般的にほくろは消えずに残ります。「ほくろが自然に消えた」と感じる人はいますが、発生メカニズムを踏まえると自然に消えることはありません。
ほくろの発生メカニズム
ほくろが消えたように見えたとしても、実際には見た目が変化しただけです。妊娠や出産など、女性ホルモンの乱れが原因で、ほくろの色は変わる可能性があります。色が変化した時に、「ほくろが消えた」と感じる人はいるかもしれません。しかし、あくまでも一時的な変化であり、自然に消えたわけではありません。
ほくろが消えたように感じ、目立ちにくくなる理由
ほくろが消えたように感じ、目立ちにくくなる理由には、生活習慣や皮膚の状態の変化が影響している場合があります。例えば、皮膚の乾燥や炎症が起きていると症状が目立ち、ほくろは目立ちにくくなるかもしれません。また、皮膚のターンオーバーが進んでいると、ほくろの表面が剥がれ、色が薄く見えることもあります。
皮膚は外部の環境から体を守るために強固なバリア機能を持っています。ほくろが形成された場所で皮膚が新陳代謝を繰り返しても、ほくろのメラニン色素が完全に排出されることはありません。また、肌のターンオーバーは表皮の細胞に主に作用し、深層のメラノサイトには影響を与えません。したがって、ほくろはそのまま残り続けます。
ほくろが変化した場合の注意点
ほくろには、成長や色の変化が見られる場合があります。ほくろの変化が、良性か悪性かを判断することは非常に難しいです。異常を感じた場合は、医療機関への早急な相談が求められます。ここでは、ほくろが変化した際に注意すべきポイントを解説します。
ほくろの形が急激に変わった場合
急激な形の変化は、注意すべきサインの一つです。左右非対称や輪郭がギザギザしている、大きさが6ミリ以上などの症状がある場合、皮膚がんの一種でメラノーマとも呼ばれる悪性黒色腫の可能性があります。正常なほくろは一定のサイズで安定しており、形が乱れるケースは少ないです。
ほくろの色が急に変わった場合
急激な色の変化も、注意すべきポイントです。正常なほくろは均一な色をしていますが、色にムラがあり濃淡が混じっている場合、メラノーマの可能性が示唆されます。
ほくろの形や色が変化した場合は自己診断せず、医療機関を受診してください。自己判断は悪性のほくろを見逃してしまう恐れもあり危険です。早期発見が鍵となるため、医療機関での定期的な診察がおすすめです。
ほくろを消す方法と注意点
ほくろが自然に消えないことは、ご理解いただけたかと思います。それでは、ほくろを取り除く方法はあるのでしょうか?実際には、医療機関でほくろを除去することが可能です。
医療機関での除去
ほくろを取り除くためには、医療機関での対応が必要です。除去方法としては、レーザー治療や切開法などの治療があり、どれも医師によって慎重に行われます。
レーザー治療は、直径1ミリ以下で盛り上がりの少ないほくろの除去に効果的な治療です。極細のレーザーでほくろの組織をピンポイントに蒸散させ、取り除きます。傷跡がほとんど残らず、術後の腫れや痛みも少ないです。
切開法は、直径6ミリ以上の大きなほくろの除去に用いられる治療です。ほくろを周囲の組織ごと切り取り、丁寧に縫合を行います。大きなほくろでも根元から完全に取り除くため、再発のリスクが低いです。
再発や感染症などのリスクを避けるために自己処理は絶対にしない
ハサミやカッター、ほくろ除去クリームなどを使用して自己処理を試みる人もいますが、根が深いほくろの場合、表面だけが取り除かれ、再発や傷跡が残る可能性が高いです。さらに、傷口から細菌が入り込むことで最悪の場合は皮膚が壊死する危険性もあります。
自己処理に失敗した結果、医療機関を受診しなければならない可能性が高く、かえって費用や手間が増えることも少なくありません。ほくろを安全に除去するためには、信頼できる医療機関で診察を受け、適切な方法で処置しましょう。
まとめ
ほくろが自然に消えたように感じても、実際には見た目が変化しただけです。妊娠や出産といった女性ホルモンの乱れなどが原因で、ほくろの色は変化する可能性もあります。色が薄く見えたり、目立ちにくいほくろがあっても、一時的な変化に過ぎません。ほくろを取り除きたい時には医療機関での診察のうえ、治療を受けましょう。ほくろの自己処理は再発や傷跡が残るリスクもあるため、絶対に避けてください。
本ページの監修医師
TCBスキンクリニックでは、しわやたるみを改善するエイジングケア治療、理想のフェイスラインにこだわった小顔治療、メスを使わない身体への負担が少ないプチ整形など、さまざまなメニューをご用意しております。患者様がリラックスしてご相談いただける環境を整え、丁寧なカウンセリングを通じて一人ひとりに適したプランをご提案いたします。「顔の印象を変えたい」「理想の見た目に近づきたい」など、治療に関するご要望がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。皆様のご来院をお待ちしております。
【新宿東口院】

経歴
- 東京女子医科大学医学部 卒業
- 順天堂大学附属順天堂医院 皮膚科
- 越谷市立病院 皮膚科
- 東京曳舟病院 皮膚科
- 同愛会病院 皮膚科
- 東京中央美容外科 新宿東口院 副院長
- 東京中央美容外科 渋谷西口院 院長
- 東京中央美容外科 秋葉原院 院長
- 東京中央美容外科 新宿東口院 院長
備考
- 日本皮膚科学会 正会員
- 日本医師会 認定産業医
- 日本美容医療学会(JAPSA) 会員