投稿日:2025年09月01日

ナイアシンアミドは、さまざまな肌トラブルの改善や美白効果が期待できる美容成分の1つです。単体でも嬉しい作用がありますが、他の成分との併用でさらに効果を発揮する見込みがあります。
この記事では、ナイアシンアミドの効果や併用がおすすめな成分、取り入れる際のポイントを紹介します。ナイアシンアミドに興味がある方は参考にしてください。
ナイアシンアミドとは

ナイアシンアミドは、ナイアシン(ビタミンB3)の一種で、ニコチン酸アミドとも呼ばれる成分です。体内の代謝サポートや血流改善を促すほか、皮膚や粘膜を健康に保つ働きが期待できます。食品を通じて直接摂取するほか、体内でナイアシンアミドに変換されるトリプトファンを含む食品からも取り入れられます。また、スキンケア用品を利用して肌に直接届ける方法も一般的です。
ナイアシンアミドの効果

ナイアシンアミドには、主に以下の5つの効果が期待できます。
- しわの改善・予防
- 皮脂の分泌抑制
- 肌荒れ・乾燥予防
- シミ・そばかす予防
- 肌の保湿効果
しわの改善・予防
コラーゲンの生成を促進してしわを改善・予防する効果が期待できます。肌の潤いを保つ真皮層の線維芽細胞に作用するため、加齢によりコラーゲンが失われた肌にハリをもたらす効果も見込めます。
皮脂の分泌抑制
皮脂の分泌を抑制する作用があるため、脂性肌(オイリー肌)の改善に効果を発揮します。肌のテカリやニキビにお悩みの方におすすめの成分です。
肌荒れ予防
肌のバリア機能を回復・強化する働きがあるため、肌荒れの予防に効果的です。また、紫外線による肌へのダメージをケアする役割もあります。
シミ・そばかす予防
メラニン色素の合成を阻害してシミやそばかすの改善が目指せます。肌への色素沈着を防止する働きも担っているため、美白効果を得たい場合にも適しています。
肌の保湿効果
細胞間脂質の主成分であるセラミドの合成を促進し、肌の保湿効果を高める働きが期待できます。適切な水分量を維持する効果も見込めるため、乾燥からくる肌トラブルを改善したい方におすすめです。
ナイアシンアミドとの併用がおすすめな成分

ナイアシンアミドは単体でも効果が期待できますが、相乗効果を得たい場合は他の成分と併用される場合があります。以下は、ナイアシンアミドとの併用がおすすめな成分です。
- レチノール
- トラネキサム酸
- ビタミンC
- セラミド
- ヒアルロン酸
レチノール
レチノールはレチノイド(ビタミンA)の一種で、しわ・シミ・ニキビなどの肌トラブル改善に効果が期待できる成分です。ナイアシンアミドと併用すると、真皮・表皮のしわや美白、肌荒れなどに幅広くアプローチできます。レチノールより先にナイアシンアミドを使用すると敏感肌の方でも使いやすくなる可能性があります。
トラネキサム酸
トラネキサム酸は、肌の赤みや肝斑の改善に効果が期待できる成分です。ナイアシンアミドとの併用で、より美白効果が望めます。分子がナイアシンアミドよりも小さいため、先にナイアシンアミドを使用すると2つの成分がバランスよく浸透しやすくなります。
ビタミンC
ビタミンCには、メラニンの生成を抑えてシミを改善する働きが期待できます。肌のエイジングケアに効果的なため、ナイアシンアミドと併用するとシワ改善や美白に対する相乗効果が見込めます。しかし、ビタミンCは肌への刺激になりやすいため、使用の際は低濃度の製品を選択する、事前にパッチテストを行うなどの工夫が大切です。併用する場合は、朝にビタミンCを使用して紫外線から肌を守り、夜にナイアシンアミドを使用して睡眠中の肌の修復をサポートする方法がおすすめです。
セラミド
セラミドは、外的刺激から肌を守るバリア機能をサポートする成分です。ナイアシンアミドと併用するとバリア機能の向上が見込めるため、乾燥肌や敏感肌など、肌を刺激から守りたい方に向いています。セラミドをナイアシンアミドの前に使用すると、ナイアシンアミドの効き目をより高める効果が期待できます。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は高い保水力がある成分で、ナイアシンアミドと併用すると肌の保湿効果を高める作用が期待できます。また、ナイアシンアミドには皮脂の分泌抑制作用があるため、皮脂と水分量のバランスがとれた肌を目指せます。化粧水を使用して保湿力のあるヒアルロン酸の浸透を補助し、その後にナイアシンアミドの使用がおすすめです。
ナイアシンアミドを取り入れる際のポイント

以下では、ナイアシンアミドを取り入れる際のポイントを5つ紹介します。
- 合わない場合は使用を控える
- 食品やサプリメントからの摂取も可能
- 使いすぎに注意
- 併用の際は乾燥対策をする
- 朝と夜の2回、継続して使用するのが効果的
合わない場合は使用を控える
ナイアシンアミドは肌に優しい成分で、重篤な副作用が起こるケースは少ないとされています。しかし、化粧品として使用した場合や高濃度の製品を使用した場合に、刺激を感じる可能性があります。万が一肌に合わないと感じた場合は使用を控えてください。新しい化粧品で肌荒れを起こしやすい方は、医師への相談を推奨します。
食品やサプリメントからの摂取も可能
ナイアシンアミドは、食品やサプリメントからも取り入れられる成分です。かつお・まぐろ・鶏むね肉などの食品に豊富に含まれていますが、水や油に溶け出す性質があるため、生で食べられないものは焼く、茹で汁・煮汁ごと食べるなどの工夫がおすすめです。また、青魚や大豆に含まれるトリプトファンは、体内でナイアシンアミドに変換されるため、補助的に取り入れられます。スキンケアアイテムの使用が難しい場合は、サプリメントを有効活用する方法もありますが、摂りすぎに注意が必要です。
使いすぎに注意
ナイアシンアミドを摂りすぎると、ナイアシンフラッシュによるかゆみや火照り、消化器症状を引き起こす恐れがあります。これらの症状は一時的な場合がほとんどですが、高濃度の製品を使用すると起こりやすいため、低濃度の製品から試すことをおすすめします。
併用の際は乾燥対策をする
ナイアシンアミドには皮脂の分泌を抑制する効果があるため、同じ作用があるレチノールやビタミンCと併用する際は乾燥対策が必要です。特に乾燥肌の方は、症状が悪化する可能性があるため、使用の際は医師への相談を推奨します。
朝と夜の2回、継続して使用するのが効果的
使用する製品により異なりますが、ナイアシンアミドは、朝・夜の2回、毎日の使用がおすすめです。朝に使用すると、日中の外部刺激から肌を守る効果が期待できます。夜の使用は、睡眠中のダメージの回復やターンオーバーのサポートに効果的です。
まとめ
ナイアシンアミドは単体でも肌にさまざまな恩恵をもたらす成分ですが、併用するとさらに嬉しい効果が期待できます。肌トラブルを改善したい方におすすめです。
TCBスキンクリニックでは、無料カウンセリングを承っております。ナイアシンアミドを使用したい方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
本ページの監修医師
肌は年齢や生活環境、日々のストレスなど、多くの要因から影響を受けやすく、人それぞれお悩みが異なります。乾燥やしみ、毛穴やニキビなど、肌トラブルは放置せず、悪化する前に早めの対処をしてください。TCBスキンクリニックでは、患者様が安心して治療を受けられるよう、医師が丁寧にカウンセリングを行い、肌の状態やお悩みに応じたプランをご提案いたします。美しい肌を手に入れるためには正しい知識を持ち、適切な治療を選ぶ必要があります。どんな肌悩みでもお気軽にご相談ください。皆様の理想の肌づくりをサポートいたします。
【札幌駅前院】

経歴
- 横浜市立大学医学部 卒業
- 茅ヶ崎市立病院
- 日本医科大学 皮膚科
- 東京中央美容外科 札幌駅前院 院長
備考
- 日本美容外科学会(JSAS) 正会員
- 日本美容皮膚科学会 正会員
- 日本皮膚科学会 正会員
- ボトックスビスタ® 認定医
- ジュビダームビスタ® 認定医
- 日本美容医療学会(JAPSA) 会員