
ピコレーザーには「ピコトーニング」「ピコフラクショナル」「ピコスポット」の3種類の照射モードがあります。なかでもシミやそばかす、肝斑などに効果的なピコトーニングは、数回の治療が必要なため、どの程度の間隔で受けるべきか悩む方も少なくありません。
この記事では、ピコトーニングを受ける間隔や必要回数、間隔があいてしまうときの対処法などを紹介します。ピコトーニングで肌悩みを解決したいと考えている方は、ぜひご覧ください。
ピコトーニングの仕組み

ピコトーニングは、ピコ秒(1兆分の1秒)単位で低出力のレーザーを照射し、肌に蓄積したメラニン色素を破壊します。低出力のため肝斑治療も可能です。また、従来のレーザー治療よりもダウンタイムを抑えられる特徴があります。
ピコトーニングの効果

ピコトーニングには、以下のような効果が期待できます。
- 肝斑の改善
- シミ・そばかすの改善
- ハリ・毛穴の開きの改善
- ターンオーバーの正常化
肝斑の改善
両頬や額、口の周辺などに左右対称に現れるシミを肝斑といいます。肝斑は、従来の高出力レーザーでは症状を悪化させる可能性があり、治療が難しいとされていました。しかし、低出力のレーザーであるピコトーニングを照射すると、症状を悪化させずに肝斑の改善が期待できます。
シミ・そばかすの改善
ピコトーニングを低出力で照射すると、メラニン色素を破壊できるため広範囲に及ぶシミやそばかすを改善する効果が期待できます。さらに、顔全体に照射可能なため、くすみにも効果があり、肌全体のトーンアップが叶います。
ハリ・毛穴の開きの改善
ピコトーニングは、肌の奥にある真皮層にまで照射できるため、線維芽細胞を活性化させてコラーゲンやエラスチンの生成を促します。コラーゲンやエラスチンが生成されると、肌のハリやツヤが増すだけではなく、毛穴の開きを改善する効果も期待できます。
ターンオーバーの正常化
ピコトーニングの照射によって、乱れていたターンオーバーが整います。ターンオーバーが乱れる原因は、不規則な生活習慣やストレス、睡眠不足などです。ピコトーニングでターンオーバーが整うと、メラニン色素が排出され、シミやそばかすなどを改善しやすくなります。
ピコトーニングを受ける間隔について

ピコトーニングを受ける間隔と必要回数について紹介します。
適した間隔
ピコトーニングの照射可能な間隔は2週間です。一般的に2週間~1ヶ月程度の間隔をあけることが推奨されていますが、2週間経過していれば次の治療を受けられます。
ただし、治療を受ける間隔を短くしたからといって、肌悩みが急激に改善するわけではありません。短すぎる治療間隔は「白斑」と呼ばれる白抜けを引き起こす場合があり、別の肌トラブルにつながる可能性があります。また、肌状態によっては間隔を2週間以上をあけたほうがいいケースもあるため、治療間隔については医師としっかりと相談したうえで決めることをおすすめします。
必要回数
ピコトーニングの必要回数は肌の状態によって個人差はありますが、一般的には5~10回程度で効果を実感できるといわれています。解消したい肌悩みに合わせて、医師と必要回数について相談してみましょう。
間隔があいてしまうときの対処法
ピコトーニングは適切な間隔で継続することが重要ですが、あけすぎると効果を実感しにくくなる場合があります。やむを得ず間隔があいてしまった場合は、紫外線対策を徹底する、内服薬を処方してもらうなど、効果を維持するための対策について医師に相談してください。
ピコトーニングを受けている間のセルフケア

ピコトーニングを受けている間は、以下のセルフケアを徹底しましょう。
- 紫外線対策
- 保湿ケア
- 血行を促進する行為を控える
- 顔への刺激や摩擦を控える
紫外線対策
ピコトーニングを受けている間は、いつも以上に紫外線対策を徹底する必要があります。紫外線は肌にダメージを与えると同時に、新たなシミを生成することにもつながるため注意が必要です。日焼け止めの塗布や日傘、帽子の着用などで紫外線対策を行ってください。
保湿ケア
ピコトーニングを受けたあとの肌は、バリア機能が低下して乾燥しやすい状態です。外部からの刺激に敏感になるため、保湿をしっかりと行いましょう。また、保湿に使用するスキンケアは、アルコールや香料が含まれていないもの、敏感肌用のものなど、肌への刺激が少ないアイテムを選んでください。
血行を促進する行為を避ける
ピコトーニングを受けた日は、血行をよくする行為は控えましょう。飲酒や過度な運動、サウナ、長時間の入浴などは、炎症を悪化させたり長引かせたりする可能性があります。炎症が長引くと、色素沈着を起こす可能性があるため注意が必要です。
顔への刺激や摩擦を避ける
ピコトーニングを受けたあとは、メイク、クレンジング、洗顔などはこすらず優しく行うようにしてください。肌への刺激や摩擦は、炎症を悪化させる可能性があります。洗顔後のタオルドライも同様に、ゴシゴシと拭くのではなく顔の上から押さえるように優しく行いましょう。
ピコレーザーの他の照射モードについて

ピコレーザーには、ピコトーニング以外にピコスポットとピコフラッシュと呼ばれる照射モードがあります。お悩みによっては同時施術が可能な場合もあるため、検討してみてください。
ピコスポット
ピコスポットは、高出力のレーザーをピコ秒で照射し、メラニン色素を衝撃波で破壊する治療です。真皮層を傷つけずに照射できるため、従来のレーザーに比べて痛みやダウンタイムが短い特徴があります。
ただし、肝斑の治療には刺激が強すぎて向いていません。肝斑を治療したい方はピコトーニングがおすすめです。ピコスポットの照射間隔は、3~6ヶ月に1回が推奨されています。
ピコフラクショナル
ピコフラクショナルは、ピコレーザーの衝撃波によって表皮の内側に点状の小さな穴をあけて、肌の再生を促す治療です。衝撃波によってコラーゲンやエラスチンの生成を促進します。継続して治療を受けると、たるみの解消も期待できます。肌表面へのダメージが少なく、従来のレーザーに比べて痛みを感じづらい特徴がありますが、麻酔の使用も可能です。痛みに不安な方は医師に相談してください。ピコフラクショナルの照射間隔は4週間に1回が推奨されています。
まとめ
ピコトーニングは、2週間の間隔をあけて治療を受けることが推奨されており、5~10回程度の治療で肌悩みの改善に導きます。ただし、治療間隔は患者様によって異なるため医師と相談のうえで間隔や回数を決めてください。
TCBスキンクリニックでは、医師のカウンセリングによって適切な治療回数や間隔、ダウンタイムなどについてしっかりと説明させていただきます。患者様の肌状態によって適切な治療を提案するため、治療を迷っている方は一度無料カウンセリングにお越しください。
本ページの監修医師
肌は年齢や生活環境、日々のストレスなど、多くの要因から影響を受けやすく、人それぞれお悩みが異なります。乾燥やしみ、毛穴やニキビなど、肌トラブルは放置せず、悪化する前に早めの対処をしてください。TCBスキンクリニックでは、患者様が安心して治療を受けられるよう、医師が丁寧にカウンセリングを行い、肌の状態やお悩みに応じたプランをご提案いたします。美しい肌を手に入れるためには正しい知識を持ち、適切な治療を選ぶ必要があります。どんな肌悩みでもお気軽にご相談ください。皆様の理想の肌づくりをサポートいたします。
【札幌駅前院】

経歴
- 横浜市立大学医学部 卒業
- 茅ヶ崎市立病院
- 日本医科大学 皮膚科
- 東京中央美容外科 札幌駅前院 院長
備考
- 日本美容外科学会(JSAS) 正会員
- 日本美容皮膚科学会 正会員
- 日本皮膚科学会 正会員
- ボトックスビスタ® 認定医
- ジュビダームビスタ® 認定医