
ダーマペンは、ペンの先に細い針がついた機器で肌に傷をつけ、自然治癒力によってコラーゲンやエラスチンを増生する治療です。肌に針を刺して穴をあけるため、治療中に出血する場合があり、不安を感じる方も少なくありません。
この記事では、ダーマペンの出血についてやダウンタイムの経過、血が出たときの対処法などを紹介します。ダーマペンの出血が気になる方や、治療を検討中の方はぜひご覧ください。
ダーマペンの出血について

ダーマペンでの出血は、針を刺したことによる点状出血です。一般的にダウンタイムが短い治療ではありますが、治療中に出血する場合があるため注意が必要です。出血する針の深さや期間について紹介します。
深く針を刺すと出血しやすい
ダーマペンは、肌トラブルや患者様のお悩みに応じて、針を刺す深さを0.1ミリ単位で調節できます。基底層〜真皮層に針を刺すと毛細血管が刺激され、点状出血を起こす可能性があります。
皮膚の厚みや体質などによって異なりますが、針を刺す深さが1ミリ~1.5ミリ程度になると、出血の可能性が高くなる傾向です。また、出血がない場合は真皮層にまで針がしっかり刺さっていない可能性も考えられます。
血が出ない人もいる?
深く針を刺しても、皮膚の厚さや体質によって出血しない場合もありますが、ダーマペンの効果に大きな違いはありません。
ただし、針が目的の深さに達していなければ、十分な効果が得られない可能性があります。ダーマペンの治療は、患者様に合わせて適切な針の深さを判断できる医師がいるクリニックで受けることが重要です。
出血する期間
ダーマペンで生じる出血は、個人差はありますが、治療後12時間程度で治まります。治療直後は顔からの出血に驚くかもしれませんが、時間の経過とともに治まる場合がほとんどのため、心配する必要はありません。出血が治まっても内出血やかゆみ、赤みなどが生じている可能性があるため、副作用が続いている間は肌に刺激を与えないよう注意して過ごしてください。
ダーマペンのダウンタイムの経過

ダーマペンのダウンタイムは一般的に数日~1週間程度で治まります。
以下では、ダウンタイムの経過を紹介します。ダウンタイム中は必要以上に肌に触れず、医師から指示されたアフターケアを行うことが大切です。
治療直後~当日
治療後のダウンタイムに個人差はありますが、針で肌に穴をあけるため出血や赤み、ほてりなどが生じる場合があります。治療後は肌が敏感な状態になるため、こすったり触ったりしないよう注意が必要です。シャワー・入浴は治療の12時間後、日焼け止め・メイク・スキンケアは、翌日以降にご利用ください。
治療3~4日後
治療してから3〜4日経つと、赤みや皮むけ、かゆみが生じる可能性があります。皮膚が再生して治癒が進んでいる証拠です。無理に皮を剥がさず、自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。
治療1週間後
針を深く刺した場合、ダウンタイムが1週間程度になる場合もあります。しかし、1週間経てば皮むけもほとんど落ち着きます。1週間経っても痛みがある、出血しているなどトラブルが生じている場合は、すぐにクリニックに相談してください。
ダーマペンで血が出た時の対処法

ダーマペン治療後に血が出ている際は、以下の対処法を取り入れてみてください。
冷やす
出血や内出血がある部分を保冷剤や冷たいタオルで冷やすと、血管が収縮し、症状が和らぐ可能性があります。症状を抑えられる可能性があるうえに、赤みやほてりなどの副作用にも効果的です。
かさぶたや皮むけを無理やり剥がさない
ダーマペンの治療後は、傷が治癒する過程でかさぶたができたり、皮むけが生じたりします。無理に触らず自然に剥がれ落ちるのを待ってください。かゆみが生じている場合、ワセリンで保湿すると症状が緩和できる可能性があります。
血行をよくする行為をしない
治療後12時間はシャワー・入浴などの血行をよくする行為は控えることが大切です。症状を悪化させる可能性があるため、医師の指示に従って過ごしましょう。
ダーマペンの深さによる効果の違い

ダーマペンは針を刺す深さによって得られる効果が異なります。表皮・真皮・皮下組織の3層で構成されており、表皮は4層に分かれています。肌トラブルやお悩みに応じて針の深さを調整することが大切です。以下では、針の深度による効果の違いを紹介します。
0.25ミリ(角質層)
0.25ミリで針を刺すと角質層にアプローチが可能です。軽度の白ニキビに効果があり、毛穴づまりを解消に導きます。
0.5ミリ(表皮)
0.5ミリの針は表皮のなかに届く深さです。表皮に穴をあけると、乾燥によるちりめんじわを解消させたり、肌質を整えたりできます。
1ミリ(表皮と基底層の間)
1ミリの針は表皮と基底層の間にアプローチできる深さです。基底層を正常に働かせ、肌のターンオーバーを活性化するため、シミや毛穴の詰まりに効果的です。
1.5ミリ(基底層)
針の深さが1.5ミリになると、基底層までしっかりと届きます。色素沈着やニキビ跡にも効果があります。しかし、原因が真皮にある場合は1.5ミリよりも深い位置へのアプローチが必要です。
2ミリ(基底層と真皮の間)
2ミリの針は基底層と真皮の間に届く深さです。真皮近くを刺激すると線維芽細胞が活性化され、コラーゲンやエラスチンの生成が活発になります。ニキビ跡のクレーターに効果が期待できます。
2.5ミリ(真皮)
2.5ミリは真皮層へ針を届ける深さです。真皮層にしっかりと針を届けアプローチすると、たるみや毛穴の開き、深いクレーター、妊娠線などへの効果が期待できます。ただし、深い傷跡やクレーターは1回の治療では希望の状態にならない場合もあります。時間を開けて数回の治療を繰り返し、徐々に改善していくのが一般的です。
まとめ
ダーマペンの治療中に血が出る場合がありますが、通常は12時間程度で治まります。血はダーマペンの針を深い位置に刺した際に起こる副作用のため、適切なケアを行うことが大切です。針の深さは患者様の肌悩みやトラブルに応じて異なるため、事前にクリニックで医師としっかり相談しましょう。
TCBスキンクリニックでは、丁寧なカウンセリングで患者様のお悩みを伺い、医師がダーマペンの深度をご提案します。ダーマペンでの治療を検討中の方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください。
本ページの監修医師
肌は年齢や生活環境、日々のストレスなど、多くの要因から影響を受けやすく、人それぞれお悩みが異なります。乾燥やしみ、毛穴やニキビなど、肌トラブルは放置せず、悪化する前に早めの対処をしてください。TCBスキンクリニックでは、患者様が安心して治療を受けられるよう、医師が丁寧にカウンセリングを行い、肌の状態やお悩みに応じたプランをご提案いたします。美しい肌を手に入れるためには正しい知識を持ち、適切な治療を選ぶ必要があります。どんな肌悩みでもお気軽にご相談ください。皆様の理想の肌づくりをサポートいたします。
【札幌駅前院】

経歴
- 横浜市立大学医学部 卒業
- 茅ヶ崎市立病院
- 日本医科大学 皮膚科
- 東京中央美容外科 札幌駅前院 院長
備考
- 日本美容外科学会(JSAS) 正会員
- 日本美容皮膚科学会 正会員
- 日本皮膚科学会 正会員
- ボトックスビスタ® 認定医
- ジュビダームビスタ® 認定医